躍から
躍写真館
桜に寄せて
竹川義之(75067)
今年の桜も終わった。コロナ禍以前、上野の桜並木の下は宴席で埋め尽くされ歩行もままならぬ状態だった。日本を象徴するこの花は古より多くの人心を引きつけてきた。「世の中にたえて桜のなかりせば春のこころはのどけからまし」と詠った歌人もいたが、確かにこの時期になると心がざわついてくる。「サクラ」の語源は、稲(サ)の神が鎮座する台座(クラ)という説が有力のようだ。信仰の対象としてのみならず、その容姿と散り際の潔さなどが我々の心を魅了してきたのだろう。
桜の時期は出会いと別れの季節でもある。来年の花は観られるかな・・とひとりごちて叶わなかった親族もいた。何はともあれ平和に花を楽しめる幸せが続くことを祈念する。
琴弾山から見える銭形砂絵
関口昇司(71112) 森宗丈兒(71215)
我が故郷の自慢なのでぜひ見てくれと同期の森宗君から言われたのがこの砂絵です。晩秋とは言え暑い日で、汗を拭き拭き足を引きずりながら68、69番札所の裏山に更に登りました。眼下に見えたのは、瀬戸内海に浮かぶまさに絶景でした。涼しい海風に吹かれながら、歩き遍路の疲れをひと時癒しました。2019年歩き遍路の途次のことです。(関口)
琴弾山(標高70m)の頂上から見ると、縦120m、横90mの大きさの「寛永通宝」が一望出来ます。江戸時代に藩主歓迎のために掘られたもので、毎年春秋には、砂ざらえをして形を維持しています。香川県の3大名所は金毘羅さん、栗林公園、屋島ですが、こちらへお越しの際には、ぜひこの銭形砂絵にも足を延ばしてみてください。(森宗)