会員の活動

東京同好会

俳句同好会

林 三平
平和たれ花咲き誇る我が祖国
子供の日少子化対策ままならず
ヒロシマに普段の戻り燕の巣
陸奥路梅桃桜繚乱す
花の名をスマホに問えばシランと出

近藤陽明
ビル谷間四角四面の薄暑かな
ゴルフ場小屋を揺るがす山の雷
新卒の景観眩し今年竹
ハンモック潮騒近き燧灘
激論の合間の新茶うすみどり

谷口一郎
朝刊を大きく開き新茶くむ
若竹のさらりと衣ぬぎて伸び
紫陽花や曲り角まで見送られ
合唱の声のせてゆき若葉風
今朝も咲く妻の手植えの花むくげ

坂部博志
大文字泣きべそかいて梅雨に入る
昼寝ぐせ幼児返りや赤城山
蜘蛛囲と風が奏でるシンフォニー
土変えて白あお赤と七変化
ランランと梅雨の晴れ間のヘルメット

横山 稔
温暖化早すぎるぞよ青嵐
我生きた昭和の日々は黄金草
あじさいや老を受け入れ八十路を歩む
八十路にてライフワークに春萌す
朋来たりパタゴニアの風爽やかに

山田良男
青地踏む子等の声から気が上がり
老犬を励ます老婦五月晴れ
春花壇名前を知らぬ花多し
老鶯の鳴き声響き足るを知る
万緑や眼には優しき贈り物

木田俊治
運ばるる床の軋みや鮎料理
滝風に会ひ考に逢ひ妣に逢ふ
川の名の変る辺りを赤せうびん
形代に妻の名のなき夏越かな
神苑の地面叩くや半夏雨

古田陽久
今もなほマスク外せぬ夏休み
定演のコーラス後のビールかな
沖縄も内地も変らぬ蟬の声
七月や笑顔の友と酌み交わす(社友会総会にて)
美しき珊瑚の島や夏盛ん(与論島にて)

野地邦雄
フランベの蒼き炎や濃紫陽花
切り口の鋭き薔薇を手渡さる
古新聞束ねて重し梅雨湿り
羅を着こなす女の夜会巻
常連の「あれ」とたのむる洗鯉